設備の余寿命診断
高温使用設備の健全度診断「Cr-Mo鋼のクリープ寿命評価」
ボイラ、タービン及び化学機器等の高温で長時間使用されている耐圧部材にはクリープによる損傷が蓄積されるが、その進行の程度によっては破損に至ることがあり、プラントの安定操業のためには精度の高い寿命評価を行うことが必要である。寿命評価の方法としては従来から破壊試験がよく用いられているが、本手法は三菱重工業長崎研究所で開発された非破壊的で高精度な組織検査診断法(MLAS(注1))である。
(注1)MLAS;Mitsubishi Metallurgical Life Assessment System

ボイラ高温材料余寿命診断
診断手法
Cr−Mo鋼の溶接熱影響部では脆性クリープ破壊の挙動を示すが、クリープに伴うボイド(空隙)或いは亀裂等の機械的損傷と、ミクロ組織及び析出物分布の変化の程度を寿命消費に応じた数段階の標準組織と対比して、変化率とクリープ損傷率の相関性より実機の寿命消費量を評価する。
診断評価手順
- 機械的損傷及びミクロ組織観察用のレプリカを採取する。
- 析出物分布観察用の抽出レプリカを採取し、析出物を抽出する。
- 走査型電子顕微鏡でレプリカを観察し、機械的損傷の程度を把握する。
- 光学顕微鏡による観察でミクロ組織変化の程度を把握する。
- 透過型電子顕微鏡で抽出した析出物を観察し、析出物分布の変化の程度を把握する。
- それぞれの損傷程度を標準組織と対比して、これから総合損傷量を求める。
適用範囲
0.5Mo鋼~2.25Cr−1Mo鋼の溶接熱影響部


