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第98話「いきものみっけと生物多様性」

毎年、秋分の日(お彼岸の中日)の前後にきちんと几帳面に咲く、ヒガンバナの花(マンジュシャゲ)の咲き具合は(写真1)、今年はどうだったでしょうか。
 この夏の、せみしぐれは(写真2)いかがだったでしょうか。
 梅雨明けは「特定できず」と修正され、日照時間は平年の8割程度、猛暑日もわずか1日だった今年の「異常な夏」、これらの「いきもの」と「地球温暖化」との関係はどう思われますか。

写真1 一番咲きのヒガンバナ(廿日市原地区で)
写真1 一番咲きのヒガンバナ(廿日市原地区で)
写真2 庭木で囀るアブラゼミ
写真2 庭木で囀るアブラゼミ

今年の、いきものと季節感について周りの人に聞きました。ヒガンバナが早かったとか、遅かったとか、セミは多かったとか、少なかったとか、それぞれ個人差や地域差が大きいようです。
 環境省生物多様性センターではこのいきものと季節感について、「いきものみっけ」と名づけた調査を全国で進めています。この調査には、いきものに興味ある人もない人も気軽に参加できます。参加者には、調査の手引き「いきものみっけ手帳」(写真3)が用意されています。

写真3 「いきものみっけ手帳」
写真3 「いきものみっけ手帳」

この調査資料は、大きくまとめられて「地球温暖化対策」や「生物多様性保全」の基礎データや環境啓発資料として活用されます。

この調査では、全国で季節ごとに選ばれた30種のいきものの鳴き声や姿を、みつけた日や場所などの各地からの「いきもの情報」(写真4)を集約し、年度毎のいきもの前線図や分布図などの調査資料が作成されます。それぞれの情報は、パソコン、携帯電話、電話、FAXで送ります。これらの集約情報の途中経過は生物多様性センターのホームページで見ることができます。

写真4 「いきもの情報」
写真4 「いきもの情報」

「いきものみっけ」で特定されているいきものは、次の30種です。

: ナガサキアゲハ(写真5)、アメリカザリガニ(写真6)、クマゼミの鳴き声など15種

写真5 ナガサキアゲハ
写真5 ナガサキアゲハ

写真6 アメリカザリガニ
写真6 アメリカザリガニ

: ヒガンバナの花、イチョウの実(ギンナン)、ナナカマドの紅葉(写真7)など3種

写真7 ナナカマドの紅葉(八甲田山で)
写真7 ナナカマドの紅葉(八甲田山で)

: ジョウビタキ、ヒキガエルなど2種

: ウグイスのさえずり、タンポポの花(写真8)、ソメイヨシノの花など10種

写真8 タンポポの系統図
写真8 タンポポの系統図

また、来年の平成22年には、生物多様性国際会議(COP10)が名古屋市で開催されます。
 身の回りのいきもの観察「いきものみっけ」調査が、生物多様性への関心や理解を深めるきっかけとなることを期待しています。 「いきものみっけ」調査は、昨年平成20年度から実施されています。今年21年度は、調査項目や実施体制もリニューアルされました。くわしくは、環境省生物多様性センターのホームページをぜひご覧ください。小生は微力ながらこの調査の広島県内連絡役を委嘱されています。多くの方々の参加をお待ちしています。

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